Noah Revの企画(ビジュアルボイスドラマ、ラジオドラマ等)では、声優さんを募集する機会があります。
募集はインターネットを通じて行っていますが、今回は私なりの選考基準について書いていきます。
何を重要視するかは企画者によって差異があるので、あくまで「Noah Revはこう考えている」という理解のもとで読み進めてくだされば幸いです。
重要視するポイント
優先度が高い順に3つご紹介します。
①人柄
最も注意深く見ているポイントです。
SNSを運用されている方ならばまず最初にチェックし、私の企画と親和性がある方かどうかを判断します。その他、人柄を窺い知れる情報はなるべく取りに行きます。
私の企画では、Discordという通話アプリを使用し、リアルタイムでの打ち合わせ及び演出を付けさせていただいているため、声優さんと密なコミュニケーションをとります。そのため、和を乱すような言動をとりがちだったり、報連相が不十分な方を体制に入れてしまうと、作品作りとは直接関係のない悩みごとに時間を取られてしまいます。世に少しでも良いものを出すためにはなるべく避けたい部分です。
特定の誰かや集団に対する憎悪、慢性的な心身の不調を匂わせる書き込みなど、ネガティブな情報が目立つ場合はそれだけで採用を躊躇います。お芝居の技術以前に、作品を作り上げる仲間として、最後まで一緒に走り切れるかどうか不安になるからです。
②実績
①の次に実績を見ます。
ここで言う実績とは、ボイスサンプルや過去の出演作品に限らず、これまでの活動内容を総合的に指します。
実績を見る上で意識していることは、その人にしか出せない個性が見えてくるかどうか。
ボイスサンプルであれば、例えば「こういう役なら誰にも負けん!」という気概を示されているものが1つでもあると大変魅力を感じます。
過去の出演作品の場合、代表作として掲げられている役があると、その人ならではの強みが分かりやすい上に、表現者としての誇りを感じられるので「是非一緒に!」となりやすいです。
声優以外の活動をされている場合はそれもチェックします。配信者であれば配信を観に行きますし、ラジオをされているならラジオを、歌であれば歌を、また声とは無関係の活動であってもなるべくチェックしています。
私はキャラクターを重視して作品を作るので、とりわけ個性に惹かれるというのは大いにあります。
③役との親和性
意外かもしれませんが、役との親和性について考えるのは最後です。裏を返せば、それぐらい①と②を重視しています。
ありがたいことに毎回たくさんの応募が来るため、「是非ご一緒したいけど、役の関係で今回はすみません!」ということはよくあります。心苦しいですが、こればかりは縁としか言いようがありません。
ですが、ここまで来た方々のことは大抵強く印象に残っています。縁があれば、いずれご一緒することになると信じています。
この選考基準のデメリット
デメリットというよりも私自身の課題なのですが、ともすれば「よく知っている人を選考しがち」になります。つまり、安牌を切り続けることで新しい風が入りづらくなるということです。
表現者として活動を継続していくならば、未知の領域に臆することなく、変化と成長を繰り返す必要があります。これは肝に銘じるべきことだと認識しており、対策を考えています。
この記事で言いたいこと
「技術や実績も大事だが、それ以上に人間性を磨くべし」という点に収束します。
経験が浅かったり技術が粗削りだったとしても、それを補って余りあるほど人としての魅力があれば人が集まってきます。すると経験を積むチャンスが増えるので自ずと実力がつき、個性が確立されていき、人としても表現者としても信頼されるようになります。
素敵な縁にはいつ廻り合えるか分かりません。どんな分野で活動するにしても、関わる人に対してリスペクトを持ち、自己管理を徹底するに越したことはありません。
このような記事を世に出した手前、これから関わってくださる皆さんに示しがつくように、私も精進していきます。